病気と闘うこども達と考えるやさしさとは?

ワークショップが誕生するきっかけとなったのは、一般社団法人心豊かな社会づくりのための子ども教育財団の助成によって行われた病気と闘うこども達とのワークショップ。協力してくれたNPO法人心魂プロジェクトとのワークショップから生まれた、やさしさの花ワークショップについてご紹介します。

病気と闘うこども達と。

LITTLE ARTISTS LEAGUEは、孤立しがちなミックスルーツのこども達向けにワークショップを行なっていました。ある時出会ったNPO法人心魂プロジェクトさんは、病気と闘うこども達にパフォーマンスを届けることで支援を行われています。

LITTLE ARTISTS LEAGUEでも、できることはないかと考えた末、2021年より病気と闘うこども達へ向け、オンラインアートワークショップを実施しています。(助成:心豊かな社会をつくるための子ども教育財団

ダイバーシティアートへ。

寝たきりの子もいる。指先が思うように動かせない子もいる。そんな中で、どんなオンラインワークショップができるかなと考えました。いつも病児と向き合っているNPO法人心魂プロジェクトの寺田真実さんはこう言います。「本気でぶつかっていけばいいんですよ。彼らは本気でやりますから。」そこからうんうん考えて、絵の具を画用紙に挟んで開いたら「やさしさの花」ができるワークショップはどうだろうかと挑戦してみました。

実際やってみると、多種多様でみんな素敵な作品を作ってくれました。このワークショップの凄いところは、自分の想像を超えるところです。画用紙を開いた時に出来上がる色のハーモニーは、自分がこんなものを作れたんだという感動に繋がります。

二歳の子でも、身体が思うように動かなくても、アートをしたことがない高齢者の方でも、どこの国の方であろうとも、このアートをやってみると、不思議と自分に自信が生まれ、開くたび感動が生まれます。ぜひ皆さんも、ご体験ください。

  • 【エイトマンの優しさの花】

    地域の小学校に年に3回6年間交流させてもらっていましたが、そこでの優しさのエピソード。 言葉を話したり自力で立ったり歩いたりできないエイトマンが当時得意だったのはマラカスを振る事。 それを6年間交流する中で、同級生の子供たちはエイトマンのその得意な事を生かして一緒に出来るレクレーションを考えてくれて、ジャンケンが出来ないエイトマンにはマラカスを振った回数でグーチョキパーを決める形を考えてくれました。 どうやったら同じ遊びを一緒に楽しむ事ができるかを子どもたちだけで考え実行してくれたこと、うまくいかない時はこうしたらいいんじゃない?と意見を出し合い臨機応変に対応してくれていた事にあたたかさ、優しさを感じました。 ある男の子は休み時間にエイトマンに色々話しかけてくれたけれど、エイトマンはうまくコミュニケーションは取れないのでそれに対して返事をしたりすることは出来ず。でもマラカスを振っているのを見て『マラカスで返事してくれているんだね〜(^u^)』と言ってくれる姿に、返事がないからとあきらめることなく、そういう捉え方をして関わろうとしてくれる優しさにジーンとしました。 たくさんの方々の助けや支えをいただき14年間でエイトマンの心の中は沢山のやさしさの花で溢れているんだろうなぁと思います

    【長男、楽人の優しさの花】

    年長さんだった長男がエイトマンがNICUに入院してしまい、また産まれるのを楽しみにしていたのに自分だけ会えない状況の中、早く病気が治るようにと折り紙でお守りを作ってくれました。 学校に行く前や学校から帰宅した時には必ず声をかけて触れ合い、どんなに泣いたり叫んだりしてもエイトマンの気持ちを代弁するような言葉かけをしながら気持ちに寄り添える優しさ、 エイトマンが産まれてからずっとこの14年間変わらず無償の愛情を注いでくれている兄としての優しさは親の私も感心してしまうほどです。

  • こんにちは。私の名前は吉田りんごです。特別支援学校に通っている高校1年生です。4月から2年生になります。私は生まれつきの心臓病です。両大血管右室起始と左心低形成症候群で手術を沢山しました。グレン手術とフォンタン手術を本当はするんですがまだノーウッドです。グレンとフォンタンの手術が出来なくて私はチアノーゼ があります。24時間酸素をしています。肥厚性骨関節症でステロイドを7歳から飲んでいます。ウイルスとか悪い菌に感染すると体調が悪くなるのでお外に行く時はマスクをしています。中学生ぐらいから腎臓も悪くなってしまいました。今は学校に行ったりお家にいたりオンラインでイベントに参加したりして過ごしています。オンラインでルミコハーモニーさんに教えて貰いながら優しさのお花の絵を描きました。私の優しい所は自分では分からないけど、お友達とかと一緒に遊んだりしていると優しい気持ちになります。

  • NPO法人心魂プロジェクト

    【 ワクワク・ドキドキ・感動は全ての人に等しく与えられた権利である】という理念の元に、劇団四季出身俳優や元宝塚歌劇団女優を中心としたデリバリーパフォーマンスを展開 しています。コロナ禍で、最も命の危険に直面した病気と闘うこども達へ、オンラインパフォーマンスを届け続け、ソーシャルディスタンスで孤立しがちなこども達にワクワク・ドキドキ・感動を届け続けています。LITTLE ARTISTS LEAGUEの病気と闘うこども達への支援活動をご一緒させて頂いています。

  • 一般社団法人 心豊かな社会をつくるための子ども教育財団

    「心豊かな社会をつくるための子ども教育財団」は、豊田自動織機の社長、会長を歴任した故豊田芳年の次世代への思いを元に設立されました。
    氏は世界各国を歴訪しながら、困難な環境にありながら前向きに生きる子どもたちに深く関心を寄せておりました。その国の未来を切り開くのは子どもたちであり、彼らに必要なものは教育と、相手の気持ちを思いやる心の豊かさである、と日頃から語り、そうした心を失いがちな子どもたちの将来とその社会を案じておりました。また、自身の戦争体験などもふまえ、そのようなことが二度と起きぬよう、とも強く願っておりました。昨今、宗教対立や、格差の拡大によって、明るい未来を夢見ることのできない子供たちが多くなっています。その一方で、そのことから目を背け、知ろうとしない子どもたちも大勢います。当財団は、彼らに教育などの機会を与えることにより、よりよい社会をつくるための人物を育成し、それにより広く世界平和に貢献することを目指しています。

  • LITTLE ARTISTS LEAGUE

    LITTLE ARTISTS LEAGUE はバイリンガルのアーティスト3人が2016年に立ち上げたアートチームです。アートを通じて、多文化、多言語、そして表現の多様性に触れることで、柔軟な発想とグローバルな視野を育む取り組みをしています。LITTLE ARTISTS LEAGUEのアート性、デザイン性の高いアートプロジェクトやワークショップが人気を博しています。